三連休の始まり。京都駅では旅が動き出していた。
京都駅は有名な建築家によるデザイン。
通称なりひら寺の十輪寺に到着。
鐘楼をお向きになるお地蔵さん?
本堂の屋根を背景に紅葉を。
しずくの輪。
音が聞こえてきそうでしょ?
ゼェゼェなりながら登山し、多宝塔を背景に斜光で映えた紅葉を。
海抜630mにある釈迦堂。
京都の街並みが一望できる。夜景には恐いと思うけど・・・。
同じようなアマチュアカメラマンはそこら中に。私もその一人。
この時点で400枚は撮っていた。
今回のメンバーです。
紅葉と云っても様々な色合いがあるんですよ。
右上の葉っぱに焦点を合わせた一枚。
法然上人と御影堂と紅葉と。
もみじ参道を歩く。
ブログに出した写真です。
これにて、本日の紅葉狩り終了。
初っ端は美女から。
六月九日。
神戸空港より船に乗って関空へ。
早朝に飛び立ち、九時半には新千歳空港に立っていた。
「うぅ、、寒い」
迎えに来てもらっている梶君の姿が見えず電話をする。
「寝過ごしたからもうちょっと待ってて」
10分後。
「お待たせしました、お久しぶり」
相変わらずである。
「ほな、行きましょか」
彼の新品車に乗り込み、ちょこっと走った。
「はい、到着」
そこの受付で待っていたお嬢さんが上のお二人。
場所はサッポロビール千歳工場。
最後には出来立てのビールが試飲できる工場見学である。
「お客様、あいにく本日は工場が稼働しておりません。。。」
「かまわないです、適当に歩きますから」
シ〜ンとした工場内を話し持って歩き終え、試飲ルームへ着く。
運転手は飲めないので、代わりに私がゴクゴクゴク。
「プッハー、美味いな!」
お代わりを注文し、窓の外に目をやる。
「やっぱり北海道に来たな。見える景色が広いわ」
「これから支笏湖界隈を走ろうと思ってるんだけど」
「お任せしますよ」
工場内をぶらぶら歩く。
芝生がきれいで歩いていて楽しい。
「こんな風景はこっちでは当たり前にあるけど。人が来ると改めて実感するよ」
「シンボリックな木立も多いしね」
「これは確かタケカンバ。白樺とは違うんだわ」
「新緑がきれいやね」
「もうちょっと前が最高に映えるよ。こっちは一気に春が来るからね」
「それはそうと、お腹空いてないの?」
「実は何も食べてないねん。関空到着も搭乗時間の10分前やったし」
「やるなぁ。。。」
「ちょっとスリリングやったけど。で、ラーメン?」
「うん、車でちょっと走ったらあるんよ」
「醤油?味噌?塩?」
「店までのお楽しみ」
店はまだ12時前なのに混んでいる。
それでも相席で座ることが出来た。
「味噌ラーメン二人前!」
腹ごしらえも完了。
さて、出発である。
「今から支笏湖畔を走って苔の同門に行くで」
「了解。で、それってどんな処?」
「ボクも始めて。予行演習にあんたと行くねん」
「・・・へぇへぇ」
途中、道を間違えて苫小牧市まで走ってしまうハプニングもあったが。
千歳川の素晴らしさは絶句。
「この辺は原生林に囲まれているから、水もきれいなんだわ」
「カァ〜、釣りがしたいよ!」
「よく見かけるよ」
そうこうするうちに、苔の同門に到着。
「ここから20分くらい歩いて下さいな」 地元の案内人に教えられる。
ひっそりとした森林の道をゆったりと歩いていく。
「先日、道議員と話す機会があったんだわ」
「ほう、なら何かあったんでしょ?」
「議員に訊ねたんだわ、北海道に新幹線を通すのには賛成ですか?って」
「うん」
「そしたら、その議員は“頑張ります!”って云うんやわ」
「ふ〜ん、自分は何て云ったの?」
「新幹線を通すなんて云う議員には投票しないって表明した!」
「アハハハ・・・自分らしいな」
「それなら千歳と札幌のアクセスをもっとよくしろ!と云った」
「それで終わるわけないでしょ?」
「地元の知人からは後援会なんでマズイでしょ、と」
「もひとつ嫁さんからは住めなくなるから止めて、と」
ちょいと真剣に政治の話しをしているが、聞こえるのは鳥の鳴き声のみ。
苔の同門は石の崩落があり、中には歩いて行けない。
浸食された岩の道を歩くと、苔むした岩が風情あるはずだったが。
それは入口を見ながら、想像をかき立てるまでである。
「この支笏湖畔にも面白い温泉があるんだわ」
「楽しみやね、行こう行こう」
「丸駒温泉って云うんだけど、立って入浴するんだわ」
「けっこう深いの?」
「130センチくらいかな」
「・・・深いがな」
湖畔沿いを走っていると、“丸駒”という文字を発見!
「もうすぐやで」
「温泉、久しぶりやなぁ・・・」
そそくさと着替え、タオル一丁とカメラを持参し露天風呂に向かう。
湯船にある段々を入っていくと。
「おっと、深いね」
「もう一歩前に出てみぃ」
「ホゥ〜、深っかぁ〜」
底から湯が湧いているので、足はジャリ石を踏んでいる。
これが気持ちいいんだ。
「ホンマはお姉ちゃんをモデルにしたいけど仕方ないから撮すわ」
「好きなこと云うてるで」
パシャリ。
充分に温まり、生ビールをゴクゴク。
日が高いうちから飲むビールは三本指に入る美味い!!
それに温泉後なら格別。
「そろそろ札幌に向かうで」
「晩は違う友人と会うんだけど、一緒にどう?」
「まま、時間がありそうなら電話するわ」
「オレ、あんたの息子にも会いたいし」
「考えとくわ。ままススキノを堪能してきてちょ」
ススキノのど真ん中のホテルで降ろしてもらう。
そのススキノでは。
部屋で一服し、身軽な格好でくつろいでいたら。
友人夫婦から電話があり、ロビーに降りていく。
「お久しぶり、楽しみにしてたで!」
「ようこそ札幌へ」
「ほんじゃ、さっそく食べに行きますか!」
「あれも最後には行きましょいや!」
「あとあと。」
かんぱ〜い!!
「奥さんとは確か羽田以来ですよね?」
「そうです、お久しぶりです」
「べたな関西人なんで方言に慣れてちょうだいね!」
「頑張ります」
「北海道と云えばジンギスカンですから」
「あれもこれも食べたいから、ちょっとでエエで」
ジュージューの音と匂いには魔力がある。
「明日は夕方まで観光案内するから」
「ありがとう!美瑛に行ってみたいんやけど?」
「今日の飲み方次第だね」
「大丈夫、控えめにしとくから」
・・・そんなことはシラフでしか云えない。
この後、お寿司を食べに行き日本酒をコクコク。
海水雲丹を楽しみ、牡蠣をパクリと一口でいただく。
握りを注文しつつ、厠にも頻繁に通うようになってくる。
ここらが限界だったんだなぁ。。。
“二番、センター梶琢朗く〜ん”
私は今だ持ってこのシーンを微塵も憶えていない。
酔っ払いはおめでたいものである。
“子供の眼、大人の財布”
翌日の目覚めはスッキリ二日酔いになってた。
遮断カーテンをジャーッと空けてみると。
目を細めんばかりの快晴である。
「さて、何時かしら?」
メガネを掛けようとテーブルの上を探すと。
武田君夫妻が案内してくれたラーメン屋で朝食と昼食を兼ねて醤油ラーメンを。
ニンニクの摺りおろしをちょっとスープに混ぜたりしたら・・・
うふふふふふ・・・・
夫妻は落とした財布の心配をしてくれるも。
本人である私が。
イサム・ノグチがデザインした公園は広い。
人がとても少ないので一人の空間が広くて気持ち良い。
こんな場所で紙飛行機を飛ばしてみたいなぁ。。。
突然、そんなことを思い浮かべる。
夏の凧揚げでも楽しいぞ。
電線が無いから飛ばし放題やがな。
遮るもののない空からの光線は痛いが。
日陰は湿気が無いのでとても心地良い。
「こんな土地があったらバーベキューのやり放題やね」
「そこら中でやってるよ」
「芝生は気持ち良いし、美味しいだろうなぁ。。。」
「そりゃ、今が季節だからねぇ」
ガラス越しに見える空も高い。
「ほんじゃ、小樽に走りますか?」
「オッ、ソフトクリームですな!行きましょ!!」
「約一時間くらいかな」
「ええよ、ええよ」
「ソフトなら赤井川が有名だから、そっちを先に行ったらいいんじゃない?」
奥様の提案に一も二も賛成!!
小樽を越えて、赤井川の農場まで走る。
着いた、着いた。
6月2日に生まれた子ヤギ。
今回の第一号ソフトクリーム。
ザラザラ感はあるが、コクが違いますなぁ。。。
ここからはソフトクリームの食べ歩きである。
炭火焼きのソーセージも齧り付いてしまったら。
あまりのジューシーさにちょっとヤケドをした。
さて、小樽に戻り街の散策を始める。
数年前に小樽は来たが、その時は電車の待ち合わせの関係で数分で去った。
今日はゆっくりと歩けるぞ!!
先ずはソフトクリームだな。
赤井川の農場で食べたそれとは明らかに違う。
口当たり、コク、まろやかさ。
なんとも美味いんだ。
そのお菓子屋さんで飾ってあったオブジェ。
チョコレートとキャラメル。
「こんなんいっぺんに食べたら、血糖値が急上昇して危ないんと違ゃうの?」
「オレはチョコレートが好きだから、大丈夫だよ」
「・・・」
小樽と言えば。
オルゴール、ガラス細工、運河、石原裕次郎記念館、寿司、倉庫・・・。
全部は回りきれない。
ならば、近い順番で歩くか!
オルゴール館で見たステンドグラス。
静けさを感じる写真にしてみました。
家で飾ると埃が大変だろうなぁ、、、と。
いらん事も考えておりました。
街で一番目についた文字。
見ていると引き込まれそうになる。
「どこもかしこもガラスを見ていると、分からなくなってくるんだわ」
「ホンマに、そうやね」
「だからお土産で買わないんよ」
「それって、私には買ってこないための言い訳でしょ?」
「ボクは聞かんかったことにしよっと」
雪国、ガラス細工とくれば。
ランタンは雰囲気を醸し出す必需品となりますな。
運河は冬に来るといいそうな。
「邪魔なものは雪が消してくれるから?」
「ま〜るく感じるんよ」
「寒いのは半端じゃないけどね」
「脂肪をたくさん付けてからいらっしゃいな」
「そうやねぇ・・・」
小樽の〆はやっぱりこれ。
町田農場のソフトクリーム。
武田君夫妻の注文はバニラ&キャラメル。
たらふく堪能した小樽もそろそろお時間。
夕方からは昔務めていた会社の先輩とお会いする約束をしている。
「これ、準備しておいたぞ」
封筒にはお札が。
「どうも、ありがとう」
スッカラカンなので用意しておいてくれた。
梶君からもメールが届いていた。
“困ったなら連絡してくれよ”
ありがたいことである。
財布には免許証、カード一式、現金を一緒にしてた。
だから、落とした時点で帰られない。
腹も簡単に括れたんだけど。
小樽からの帰りの車中での会話の中で。
「写真のアップはアカンぞ!」
「旦那だけなら良いですよ」
「なら、お二人の後ろ姿はどない?」
「絶対ダメ!」
きれいにハモッていた。
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ホテルまで送ってもらい、ロビーを歩いていると先輩が座っていた。
「ご無沙汰しております、一度部屋に上がってすぐ降りてきます」
部屋に戻るとメッセージが。
“フロントにご連絡下さい”
フロントに電話すると。
「梶様からお預かり物がございます」
すぐに梶君に電話をし、お礼を述べた。
お心遣いに感謝である。
ロビーで先輩と合流した。
開口一番。
「昨晩、財布を落としてスッカラカンです。ご馳走になります!」
「そうなんかいな」
先輩に連れて行ってもらったのはホテル近所の居酒屋さん。
「かんぱ〜い!!」
独身時代は3日に空けず一緒に飲みに行った人である。
「今日は美瑛に行ってきたんか?」
「いや〜実は二日酔いで遅くなりまして・・・」
「あそこはエエぞ!まさに北海道を連想させる風景やしね」
「次回は必ず行きますよ!」
「ところで札幌は慣れましたか?」
「うん、エエ処やで」
「今日、モエレ沼公園と赤井川と小樽に行ってきたんですが、のんびりしてますよ」
「観光だからよけいにそうなんだろうね」
瞬く間にビールが消えていく。
「お代わりちょうだい!」
「皆さんお元気にしてますか?」
「もう、だいぶ顔ぶれが変わったけどね」
「○○さんは?△△さんは?□□さんは?◇◇さんは?」
次から次へと質問攻めになってしまっている。
昔も他愛ない話をしながら酔っ払い、店のハシゴを重ねてから帰ったもんな。
「色の白い女性が多いですよねぇ?」
「やっぱり日照時間が少ないからかなぁ・・・」
「北海道は制覇しましたか?」
「根室だけがまだ行ってないんだ」
「仕事が無いんですか?」
「まだ景気がエエとは云えんよ、こっちは」
居酒屋の肴はどれも美味しく、ビールから焼酎にタッチ交替である。
「最近、記憶をなくすことがあるんやわ」
「僕なんてしょっちゅうですよ。昨日も満塁サヨナラ弾だったし」
「あとは体重が増えたね」
「僕は老眼が入ってきました」
やっぱり、こんな話題も出るのである。
「これからの季節は大阪には帰りたくないでしょ?」
「そうやねぇ、わざわざ暑いところにはなぁ。夏は家族を呼ぶことが多いよ」
「でしょうね、関西で云うなら秋だもん」
「湿気が少ないのは非常に助かるよ」
会話が進み、お酒が進み、あれよあれよと時間が過ぎていく。
「先輩、焼酎瓶が空きましたよ」
「ほんじゃ、外に出ようか?」
次の店を考えるも。
「先輩、何で帰るんですか?」
「電車やで」
「なら終電がもうすぐですよ」
「エッ?そんなに飲んでたのか!」
「6時間くらい」
「アカンわ、次のお店は次回会うときに変更!」
「了解!ご馳走様でした!またご連絡します!」
信号を渡り、コンビニで水を買ってからホテルに戻り。
今晩もバタンと倒れ込んだ。
こうして長〜い二日目が終了した。
朝早く目覚めた。
テレビのニュースを見ていたら。
本州はそこら中で局地的な豪雨であったらしい。
が、札幌は快晴。
ゆったりゴロゴロしながら、どうやって帰ろうか考えていた。
「荷物は重いし、歩くの嫌だし・・・」
ならば。
新千歳まではリムジンバス。
関空からもリムジンバス。
朝食ついでにフロントで訊ねると、目と鼻の先にバスの停留場がある。
「決〜めた!!」
ゆっくりと準備に取り掛かり、忘れ物が無いかを確認。
武田君からもらった物が冷蔵庫にあったなぁ・・・。
冷蔵庫に冷やしていた箱を開けてみると。
生キャラメル。
一粒口に放り込んでみたら、体温でとろける、とろける。
「こんなん食べたことない!」
「しかも家までは持たないわ」
新千歳までの道中で全て食べてしまった。
朝から美味しいがな。
「新千歳空港は日本でも指折りの充実している空港だから、
帰りはじっくり見て回ってみたらエエよ」
梶君の云う通りである。
関空、伊丹、神戸。
三つとも施設が中途半端なのがよく分かる。
「北海道の土産はここが一番充実してるし、集まってくるんだわ」
海産物、生鮮野菜、民芸品から工芸品まで。
ある、ある。
帰る間際にもう一度堪能しようとラーメン屋へ。
味噌とんこつラーメン。
食後のデザートにはソフトクリーム。
いろいろ迷って、花畑牧場のソフトクリーム。
これが素晴らしく、もう感動は要らない!!
機内に乗り込むと隣の駐機場にスルスル入ってきたのが。
ポケモンジェット。
空の旅は揺れもなく、快適すぎてトロンと落ちていってしまった。
今回、皆様にはとてもお世話になりました。
お陰様で。
向かって左の飛行機に乗り込んだ。
めっぽう味があるご飯と箸でつまんでも崩れない濃厚玉子。
『ににぎのみこと』を祀る神宮である。
樹齢800年、樹高35mのご神木。
国歌になっている「さざれ石」も奉られてある。
噴火によって埋没した鳥居。
溶岩の振り向く人。そして猿。
この日、桜島はその姿を見せなかった。
鹿児島の宴はしゃぶ。そして、芋焼酎。
大いに呑み、大いに食べた。
それで撮れた写真がこれ。後は雲がどんどん出てきた。
長湯のおかげで昨日のアルコールは胡散霧消。
悩むことなく写真だけに。
薩摩切り子は赤が有名なのだそうです。
日記にも書いたとおり、手が出ませんでした。
宮崎県の沿岸部を東に飛んでいる。