<京都紅葉狩り 編>


今年は時期を遅らせた紅葉狩り。

集合時間より早くに京都入りし。

いつもの御所でカメラを引っ張り出す。

公孫樹の落葉がピークになっている。



御所は京都市内にあって。

それでいて閑散としている。

だからカメラを持って歩くには。

とても心地良い。



御所内には樹齢の経っている木々も多いので。

お気に入りの紅葉を撮影するのも楽しい。

そうなると問題はお天気だけである。

紅葉は青い空に映える。



おっと、集合時間が近づいてきた。

◇ ◇ ◇

数年前に訪れた場所の再訪として。

曼殊院、圓光寺、詩仙堂を歩いた。



どうにも曇り空がだんだんと多くなってきてたので。

少しでも太陽が照ればすかさずカシャである。

JR東海の宣伝ポスターで一躍有名になった曼殊院。

以後の数年は超人気となって出向くどころではなかったが。



ほとぼりも冷め、時期も少し外したからか。

問題なくすんなりと拝観できた。



いつものメンツで記念撮影。



これら三寺院はほぼ同じ場所にあるので。

一番山側にある曼殊院までタクシーで上り。

あとは下りながら拝観していくようになる。

圓光寺。



紅葉は色褪せ気味であった。

それはそうだろう。

季節はりっぱな冬であるのだから。



そうなると冬を意識した写真を撮ろうと。

あちこちで上を向いたり、下を向いたりして。

何かないだろうかと探してしまうのだが。



それは詩仙堂の手水鉢に見つけた。

これで一応完結。

◇ ◇ ◇

この恒例行事も始まって長いのだが。

来年はめでたい話しも何件かありそうである。

そうなるとまた。

賑やかで楽しいものになりそうである。

午後も早めの宴で活気づき。

世知辛い現実をひととき忘れることができた。

ありがたいものである。


<散策 編>


雨の日の苔は非常に映える。



ちょいと前に。

京都在住のご友人K氏にご連絡申し上げ。

「久しぶりに会いましょい!」

「ええよ」

地下鉄今出川駅より徒歩数分。

K氏のご自宅に顔を出し。

「今日はあっちとそっちに行きたいねんわ」

氏の車に乗っかって古寺巡礼である。

紅葉狩りにはまだ早い京都。



観光客のピークではないため。

ゆったりと散策を楽しめる。

氏と学生時代に訪れた龍安寺(りょうあんじ)石庭。

実に20年以上ぶり。



見たい場所は2つに絞っていた。

お次は大徳寺へ。

各お寺の集合体を総称して。

大徳寺と呼ぶ(確かではない)のだと思うのだが。

静寂な場所を歩いて回る。



京都の旅写真を注意してご覧になると。

きっとこの場所は掲載されている。

【高桐院(こうとういん)】



私は日本史を勉強していたからか。

こちらの方が頭に残っていた。

【大仙院】



こちらも枯山水と石庭が有名なのだが。

生憎、撮影は禁止だった。

残念に思いながらも。

利休と秀吉が相まみえた部屋など。

往時の天下人が歩いた廊下を今歩いていることに。

妙に感慨深いものがあった。



タイミング良く。

観光客が皆無だったので。

石庭の前でドカンと座り込み。

石庭をしばしボケ〜と。

ただただ眺めていたのだが。

時間の流れがゆったりして。

こころ和むものである。

□ ☆ □ ☆ □

紅葉のピークを外した結果。

思わずゆったりした時間を過ごせたら。

お腹がペコペコになっていたので。

場所を変えて乾杯した。



K氏のご案内にお礼を申し上げ。

学生時代の昔話を肴にバンバンと話しがはずむにつれ。

麦酒での準備運動も出来上がり。

お次は赤ワインをガンガン楽しんだ。

翌日の後悔はこの時点では皆無で。

結果、それで良かったのである。

Kさん、どうもご馳走様でした。


<島根県日帰り旅行 編>


先ずは。

8年連続庭園日本一に輝く。

【足立美術館】

(写真は吽形氏提供)



お久しぶりにご友人の吽形氏と。

旅行に出かけた。

奥津温泉旅行以来である。

お昼ご飯が楽しみで。

朝飯抜きで車を走らせ。

岡山で氏を乗っけて。

島根県は安来市へ向かった。

◇ □ ◇ □ ◇

あそこにもここにも。

出向きたかったが。

それほど時間もなかったので。

的を三点に絞って突撃した。



約20年ぶりに訪れたのだが。

ほとんど忘却の彼方だったので。

新鮮な気持ちで庭園を楽しめた。



別料金ではあるが。

一等地でお茶を飲みながら。

ボォ〜ッと眺めるのも一興である。

◇ □ ◇ □ ◇

会社員時代。

仕事で月一度ほど。

このあたりに来ていた。

当時、地元の人に紹介してもらった。

思い出に残っている蕎麦屋さんがあった。

今も営業しているのかどうか分からなかったが。

ネットで調べてみると良い感触なので。

蕎麦っ食いの吽形氏と一緒ということもあり。

暖簾をくぐることにした。

◇ □ ◇ □ ◇

【蕎麦処 まつうら】さん。



一口すすって当時の味を思い出し。

その美味しさと嬉しさに一気食い。

・・・そう言えば。

当時は蕎麦だけではなく。

これも注文したんだと追加した。

【蓋が閉まらない天丼】



丼を湯煎で温めているので。

熱くて手で持てないのも。

当時のままなのである。

満面の笑みを浮かべつつ。

こちらもハフハフしながら一気食い。

◇ □ ◇ □ ◇

こうなれば勢いは止まらない。

パンパンのお腹をさすりつつ。

本日のメイン・イベントへ車を走らせた。

【スタジオ・ロッソ】さん。



ミニチュア・カー製作のプロである渡部さんにお会いし。

実際に製作現場を見せてもらった。

現在ブログで更新中の製作車の部品がこれらである。

その細かさたるや。

老眼の眼ではピントが合わない状態。

(クシャミなど御法度どころではない)



氏の製作ポリシーは。

徹底的に作り込んで行くことだそうで。

一つ一つ丹念に作り出して行くのだが。

驚いたのは。

それを裸眼で製作されているのである。



例えば、この部品は何かと云うと。

最終的には物が映るほど磨き込まれた。



ミラーになるのである。

(指の大きさから部品のサイズをご想像あれ)

息を呑む思いでシャッターを押した。



完成品もお願いして写真に撮らせてもらった。

手のひらに乗るミニチュア・カーの運転席。

ご自身の持てる腕を最大限駆使し。

パドルシフト、キーのエンブレム、方向指示器に、ラジカセ等々。



仕事の邪魔にならないように。

小一時間でお暇する予定だったが。

結局三時間ほどもお邪魔してしまった。

渡部さん、どうもありがとうございました。

◇ □ ◇ □ ◇

十二分に満足し帰路に着き。

岡山で吽形氏と乾杯!

日頃口にしない日本酒を楽しみ。

寝不足も気にせず歓談させてもらった。

ホテルでコテンと熟眠し。

やっぱり早朝に目覚めたので。

そのまま帰路に着いたら。

朝06:30分頃に帰宅した。

◇ □ ◇ □ ◇

内容の濃いものだったので。

旅の疲れはその代償だけれど。

そんなもの全然気にならないほど。

楽しかった。

吽形さん、どうもお疲れ様でした。


<京の夏の旅 (京のお屋敷と名庭をたずねて) 編>


学生時代の4年間を通った京都。

その京都を観光バスに乗って楽しんできた。



少し前の新聞の旅記事で見かけた。

【京の夏の旅】

夏限定の企画をチェックしておき。

友人を誘って予約を入れておいた。

◇ □ ◇ □ ◇

当日は台風の間隙を縫った天気で。

じっとりした蒸すような湿気の中。

バスはAM10時30分に出発した。

先ずは俵屋吉富にて。

和菓子資料館を見学後。

京和菓子の実演&茶菓で一服。



製作する職人さんの。

朴訥なつぶやきが面白かった。

◇ □ ◇ □ ◇

お次は早くも昼食。

和菓子の試食もしていた御仁はおつらいようだが。

観光ツアーはそんな乗客の意図などお構いなし。

【白川院】

小川治兵衛作の庭園を眺めながら。

数寄屋造りの建物の中で京料理を楽しむ。

案外に食べられるのだから不思議である。



庭では蚊の大群に襲撃される事態に。

考えてみりゃ、当然の話であるのだが。

絶えず体を揺すってないとプスプス刺され放題であった。

痒い、痒い。

◇ □ ◇ □ ◇

さて、これからが本番である。

トップは銀閣寺近くに建つ。

【白沙村荘】

日本画家・橋本関雪の邸宅。

2800坪とまぁ〜広い。



ガイドさんの話しもろくに聞かず。

あちこちでシャッターを押すも。

以下が脳裏に焼き残った。

◇ □ ◇ □ ◇

スギゴケが映えて涼しげで。



竹林の緑が美しく。



石塔、石仏、灯籠だらけである。



それにしても、蒸し暑い。



見学後は速攻でクーラーの効いたバスに乗り込み。

ホッとひと息付いて出発を待つ。

・・・のだが。

友人のお一人がもどって来ない。

方向音痴の遺伝子をフル発揮されたようで。

全員が待つバスに汗だらけで戻ってきた。

ガイドさんにチェックされたのは。

云うまでもない。

◇ □ ◇ □ ◇

お次の見学先は。

【駒井家住宅】

「鴨川ホルモー」や「クローズド・ノート」のロケ地になった。

おんぼろアパートを通り過ぎ。

またもや蚊の襲撃を警戒しつつ。

W・ヴォーリズ設計の邸宅を拝見。



それほどのものではなかった。

◇ □ ◇ □ ◇

今回の企画にご参加された。

ビューティー・フォーの皆さん。



お次が最終の見学地。

東山の麓にある。

【大寧軒(だいねいけん)】

町の食堂と勘違いするような名前だが。

庭園はおみごと。

琵琶湖疎水を引き込んだ川に。

【三柱鳥居】

珍しい鳥居を組み込んでいる。

紅葉狩りの時期など。

写真を撮ることにウキウキしそうだが。



秋の庭園見学は実施していない。

◇ □ ◇ □ ◇

こちらは秋の紅葉時でも超人気スポット。

【南禅寺】

連休のこの日もウヨウヨと人だらけであった。

イヤらしいほど絵になる場所である。



観光ツアーなど敬遠していたが。

今回、考え直すいい機会だった。

一つ場所に小一時間ほど見学していたためか。

タイミング、要領がいい案配なのである。

アッという間の半日で。

夕方には無事、京都駅前に到着。

◇ □ ◇ □ ◇

夕方の良い時間帯になったところで。

第二ラウンド開始。

夕方から合流したお二人を加えて。

「乾杯!、乾杯!!、乾杯!!!」

翌日も休みだからと。

心置きなく飲んでいる友人を横目に。

用心しながらビールをすするも。



冷酒についつい手を出し。

翌朝はしっかりと酔っぱらい状態である。

楽しいのだから、それで好い。

◇ □ ◇ □ ◇

「お次は紅葉狩りですぞぉ〜!」


<尾道〜鞆の浦 編>


N700系新幹線に乗り込み。

約一年ぶりの旅行が始まった。



岡山駅で乗り換えを待つ間。

鹿児島新幹線「さくら」を見かける。

各駅ひかりで新尾道駅に下車。



千光寺山の文学のこみちを。

地元ボランティアガイドさんの説明を聞きつつ。

トコトコと歩き進んでいくと。

昔の墨客や文士達がこの地をそれぞれに謳っている。



当時、彼女の見た尾道とは。

瓦屋根の立並ぶ街並みだったのだろうか。

尾道水道の向こうには。

文字通り向島(むこうじま)がその姿を見せている。



この街も実に寺院が多い。

昔の豪商が菩提寺を建立したそうで。

その数、現在二十五寺院を数える。

岩のあるところ梵字やら仏の彫刻は。

当然のように見かける。
(山形県の山寺も同じだった)



また多くの画家もこの街を愛した。

そしてあらゆる角度からあらゆる方向を眺め回し。

描きたい対象だけをスケッチする。

☆ ☆ ☆

大林監督の尾道三部作も有名だ。

「さびしんぼう」を思い出す。

若い頃、映画館で観たからだな。



千光寺は牡丹も有名だとか。

その牡丹が最盛期であった。



ゆっくり時間をかけて歩き回り。

尾道を後にする。

☆ ☆ ☆

バスで宿泊する旅館まで移動。

感心したのはバスガイドさん。

バスの中での観光説明で十分予習させてもらったので。

ボランティアガイドさんの二度目の説明が難なく耳に届いた。

・・・しかも。

お勉強熱心で手帳片手に教授の講義聴講生よろしく。

都度メモ書きされていたのである。

良いガイドさんに当たった。

☆ ☆ ☆

お宿で汗を流し、宴会で盛り上がり、翌朝の観光を待つ。

☆ ☆ ☆

翌朝、鞆の浦を訪れる。

対潮楼よりの日本一の景勝、弁天島を望む。



鞆城の城下町だからそうなのだが。

街並みの印象は路地裏。

時間の流れがスローになっていく。



港の入り江やら地形を眺めながら。

宮崎駿監督は「ポニョ」構想をしたそうである。

街はとても静かであった。



最後にお土産を。

ここを右に折れて行くと。

そこはパワースポットなのだそうである。

癒されたい方はどうぞ。



そう言われれば。

爺ちゃん、婆ちゃん達がたくさんいらっしゃった。

☆ ☆ ☆

天然色は各々の想像力を働かせてもらうこととして。

モノクロやセピアがマイブームとなりそうである。

☆ ☆ ☆

決してのんびりしたとは云えないが。

一泊でも旅行に出ると気分が高揚するのだから。

やっぱり出歩くのは良いことなのである。